前回は、血糖値の乱れがイライラや不調につながることをお伝えしました。
では、どうすれば血糖値を安定させられるのでしょうか?
血糖値を安定させる食べ方のヒント
① 糖質の「質」と「量」を見直そう
- 白米や菓子パン、ジュースなどは血糖値を急上昇させやすい食品です。
- 代わりに 玄米・雑穀米・全粒粉パン・十割そばなど、消化吸収がゆるやかなものを選びましょう。
② 食べる順番を意識!(カーボラスト)
ご飯やパンを最初に食べるより、野菜 → たんぱく質(魚や肉) → ご飯 の順で食べると血糖値が上がりにくくなります。
子どもにも「まずお野菜からね」と声をかけるだけで効果あり!
③ 朝ごはんを抜かない
朝食を抜くと低血糖からスタートし、午前中に不機嫌やだるさが出やすくなります。
おすすめ:ご飯+納豆や卵焼き+お味噌汁(シンプルな和食セット)
逆に、食パン+ジャム+牛乳だけ は血糖値が乱れやすくなります。
④ おやつは「小さな食事」と考える
おやつ=甘いもの ではなく、栄養を補うチャンス!
- 焼き芋+ナッツ
- チーズ+クラッカー
- ゆで卵+小さなおにぎり
このように「糖質+たんぱく質」「糖質+脂質」を組み合わせると血糖値が安定します。
逆に、市販の菓子パンやスナック、ジュースは糖質メインのおやつになるので、一時的にハイになったあと不機嫌になりやすいので注意。
⑤ 糖質の“重ね食い”は避ける
ラーメンとチャーハン、うどんとご飯…こんな組み合わせは血糖値が乱れやすいので控えましょう。
⑥ 食後の軽い運動を取り入れる
食後30分以内に10〜20分のウォーキングをすると、血糖値の急上昇を抑えられます。
買い物や子どもと公園で遊ぶ時間を活用するのもおすすめ。
⑦ 睡眠リズムも大切
寝不足になると、体は血糖を上げるホルモンを余分に分泌し、甘いものが欲しくなりやすいと研究でも分かっています。
大人も子どもも、まずは睡眠リズムを整えることが血糖コントロールの第一歩です。
血糖値の安定は「がんばる」ことではなく、食べ方・おやつの工夫・生活リズムで叶えられます。お母さん自身のイライラ対策にも、子どもの健やかな成長にもつながります。ほんの少し意識を変えるだけで、毎日の気分や体調がぐっと整い、家族みんなが笑顔で過ごせるようになります。ぜひできることからできるしこ、チャレンジしてみてください。
監修
德永 理衣 先生 (メディメッセ桜十字 産業医 分子栄養学)
【経歴】産業医として約40社と嘱託契約を締結 / 『女性のための食セミナー』の開催や『医療職が対応する相談窓口』の設置など、働く人々の健康を守る新しい取り組みを推進 / 分子栄養学に基づいた血液データ解析を活用し、個々の体調に最適化した栄養療法を提案 / 食事や生活改善を通じ、不調の根本的な解消を目指す実践を展開